朝の光,夕べの雲

キリスト教,聖書の記事

創世記 解説

 


創世記

 

創世記 2018-10-03 

 

創世記   1-3章 (天地創造~堕落,救済)解説

 

 

創世記の1~3章の解説です。

 

 

創世記は天地創造から,

イスラエルの民の

エジプト移住までの物語です。

 

「ノアの箱舟」「バベルの塔」の話や,

アブラハム,イサク,ヤコブ

(のちにイスラエルと改名)

とその息子たちが出てきます。

 

 

 

 

はじめに

 

(創世記1:1 口語訳)

「はじめに神は天と地とを創造された。」

 

 この言葉は,

聖書全体の教えの中心です。

 

「創世記」の中には,

著者を示す箇所はありません。

 

既存の資料を集めて,

編集したと考えられています。

 

編集者は,

伝統的にはモーセだと

考えられています。

 

 1章~11章までは

天地の創造と「神の贖い」の

歴史を述べています。

 

12章~終わりまでは,

イスラエルの民族の4人の父祖の歴史が

述べられています。

 

 

 

 

人の創造 

 

(創世記1:27 口語訳)

「神は自分のかたちに人を創造された。

すなわち,神のかたちに創造し,

男と女とに創造された。」

 

 

「神のかたち」の「かたち」とは,

ものの性格を外に現すものです。

 

イエス・キリストは,

神のかたちをあらわしています。

 

(ピリピ2:6-7 口語訳)

「キリストは,神の身分でありながら,

神と等しい者であることに

固執しようとは思わず,

かえって自分を無にして,

僕の身分になり,

人間と同じ者になられました。」

 

 

  •  

 

☆彡

 

人の創造

 

(創世記2:27-31)口語訳 

「神は自分のかたちに人を創造された。

すなわち、神のかたちに創造し、男と女とに創造された。

神は彼らを祝福して言われた、

『生めよ、ふえよ、地に満ちよ、地を従わせよ。

また海の魚と、空の鳥と、

地に動くすべての生き物とを治めよ』。

神はまた言われた、

『わたしは全地のおもてにある種をもつすべての草と、

種のある実を結ぶすべての木とをあなたがたに与える。

これはあなたがたの食物となるであろう。

また地のすべての獣、空のすべての鳥、

地を這うすべてのもの、

すなわち命あるものには、食物としてすべての青草を与える』。

そのようになった。

神が造ったすべての物を見られたところ、

それは、はなはだ良かった。

夕となり、また朝となった。第六日である。」

 

 

 

 

 

エデンの園

 

(創世記2:15-17)

「神である主は人を取り,

エデンの園に置き,

そこを耕させ,またそこを守らせた。

神である主は人に命じて仰せられた。

『あなたは,

園のどの木からでも

思いのまま食べてよい。

しかし,善悪の知識の木からは

取って食べてはならない。

それを取って食べるとき,

あなたは必ず死ぬ。』」

 

この神からの約束は,

人間の信仰,倫理の発展のために

与えられました。

 

人間の自制と克己のためでした。

 

この「エデンの園では」,

人間に意志の自由が与えられていました。

 

 

 

 

  •  

 

 

(創世記2:23、24)口語訳 

「そのとき、人は言った。

『これこそ、ついにわたしの骨の骨、

わたしの肉の肉。男から取ったものだから、

これを女と名づけよう』。

それで人はその父と母を離れて、

妻と結び合い、一体となるのである。」

 

 

 

 

 

アダムとイブ,罪を犯す

 

(創世記3:6,7)

「そこで女が見ると,

その木は,

まことに食べるのに良く,

目に慕わしく,

賢くするというその木は

いかにも好ましかった。

それで女はその実を取って食べ,

いっしょにいた夫にも与えたので,

夫も食べた。

このようにして,

ふたりの目は開かれ,

それで彼らは自分たちが

裸であることを知った。

そこで,彼らは,

いちじくの葉をつづり合わせて,

自分たちの腰のおおいを作った。」

 

 

 

 

最初の福音  

 

(創世記3:15 口語訳)

「わたしは,

おまえと女との間に,

また,おまえの子孫と女の子孫との間に,

敵意を置く。

彼は,おまえの頭を踏み砕き,

おまえは,

彼のかかとにかみつく。」

 

 

この神の言葉は「最初の福音」です。

 

アダムとイブが罪を犯した後,

神から与えられたものです。

 

「お前」とは,蛇すなわちサタンです。

 

「お前の子孫と女の子孫」とは,

救い主・キリストのことです。

 

「かかとにかみつく」とは,

キリストが十字架にかけられ,

死んだことです。

 

相手に激しい苦痛をあたえても,

それは致命的なものになりません。

 

「頭を砕く」とは,

サタンが致命的な打撃を受けたことです。

 

サタンに対する完全な勝利を示しています。

 

キリストは,蛇のきずなから,

わたしたちを解放してくださいます。

 

キリストがサタンに打ち勝つことによって,

わたしたちを罪,死,サタンから

解放してくださいます。

 

 

 

 

皮の衣

 

(創世記3:21)

「神である主は,

アダムとその妻のために,

皮の衣を作り,

彼らに着せてくださった。」

 

 

アダムとイブが罪を犯した後の

神のあわれみです。

 

ここに,神の人への望みと

神の人へのあわれみを

見ることが出来ます。

 

罪を犯した後アダムとイブは,

いちじくの葉で自分の腰を覆います。

 

 

 

 

(創世記3:7)

「このようにして,

ふたりの目は開かれ,

それで彼らは自分たちが

裸であることを知った。

そこで,彼らは,

いちじくの葉をつづり合わせて,

自分たちの腰のおおいを作った。」

 

 

神は人の裸を覆うために,

いちじくの葉をつづり合せた

 

覆いの代りに,

皮の衣を作って人に与えられました。

 

これは,神の罪人へのあわれみです。

 

 

 

 

パウロはつぎのように言います。

 

(ガラテヤ3:27)

「バプテスマを受けて

キリストにつく者とされた

あなたがたはみな,

キリストをその身に着たのです。」

 

イエス・キリストを信じるものは,

キリストを着ていると

パウロは言います。

 

これは,パウロの体験にもなりました。

 

また,イエスを信じる者が

受ける恵みでもあり,

体験ともなります。

 

イエス・キリストを信じる者は,

キリストに

覆(おお)われているのです。

 

旧約聖書のヘブル語で,

贖(あがな)うという言葉は,

覆うと言うことを意味します。

 

この言葉は,キリストに覆われ,

包まれることを表わします。

 

それは,イエス・キリストを信じるものが

キリストを着ることによって成就します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

創世記4-11章

(カイン~バベルの塔)

 

解説

 

 

 

アベルとカイン

 

(創世記4:3-5)

「ある時期になって,

カインは,

地の作物から主へのささげ物を

持って来た。

また,アベルは彼の羊の初子の中から,

それも最良のものを,

それも自分自身で,持って来た。

主は,

アベルとそのささげ物とに

目を留められた。

だが,カインとそのささげ物には

目を留められなかった。

それで,カインはひどく怒り,

顔を伏せた。」

 

 

ここ(創世記)では,

アベルのささげ物が

優れているという理由は,

示されていません。

 

カイン自身が

正しくなかったからではないかと,

考える人もいます。

 

新約聖書では,

アベルが信仰によってすぐれた

捧げものをしたと記してあります。

 

 

(ヘブル11:4)

「信仰によって,

アベルはカインよりも

すぐれたいけにえを神にささげ,

そのいけにえによって

彼が義人であることの証明を得ました。

神が,彼のささげ物を良いささげ物だと

あかししてくださったからです。

彼は死にましたが,

その信仰によって,

今もなお語っています。」

 

 

 

 

アベルの血

 

(創世記4:10)

「そこで,仰せられた。

『あなたは,

いったいなんということをしたのか。

聞け。

あなたの弟の血が,

その土地からわたしに叫んでいる。』」

 

正しいアベルがカインの罪によって,

血を流しました。

 

そこに,

イエスの十字架の型を新約聖書は,

示しています。

 

 

(ヘブル12:24)

「新しい契約の仲保者イエス,

ならびに,

アベルの血よりも

力強く語るそそがれた血である。」

 

イエスの血は,

ゆるしと愛とを示しています。

 

 

 

 

アベルに罪はないが血を流し,

カインの罪はアベルを殺しました。

 

ここにイエスの型がありますが,

 

このカインにも,神は救いを与えます。

 

 

(創世記4:15)

「主はカインに言われた。

『いや,それゆえカインを殺す者は,

だれであれ七倍の復讐を

受けるであろう。』

主はカインに出会う者が

だれも彼を撃つことのないように,

カインにしるしを付けられた。」

 

 

 ☆

 

 

 アベルとカイン

 

(創世記4:1-16)

人は,その妻エバを知った。

彼女はみごもってカインを産み,

「私は,

主によってひとりの男子を得た。」

と言った。

彼女は,それからまた,

弟アベルを産んだ。

アベルは羊を飼う者となり,

カインは土を耕す者となった。

ある時期になって,カインは,

地の作物から

主へのささげ物を持って来た。

また,アベルは彼の羊の初子の中から,

それも最良のものを,

それも自分自身で,持って来た。

主は,アベルとそのささげ物とに

目を留められた。

だが,カインとそのささげ物には

目を留められなかった。

それで,カインはひどく怒り,

顔を伏せた。

そこで,主は,カインに仰せられた。

「なぜ,あなたは憤っているのか。

なぜ,顔を伏せているのか。

あなたが正しく行なったのであれば,

受け入れられる。

ただし,

あなたが正しく行なっていないのなら,

罪は戸口で待ち伏せして,

あなたを恋い慕っている。

だが,あなたは,

それを治めるべきである。」

しかし,カインは弟アベルに話しかけた。

「野に行こうではないか。」

そして,ふたりが野にいたとき,

カインは弟アベルに襲いかかり,

彼を殺した。

主はカインに,

「あなたの弟アベルは,

どこにいるのか。」

と問われた。

カインは答えた。

「知りません。

私は,自分の弟の番人なのでしょうか。」

そこで,仰せられた。

「あなたは,

いったいなんということをしたのか。

聞け。あなたの弟の血が,

その土地からわたしに叫んでいる。

今や,あなたはその土地にのろわれている。

その土地は口を開いてあなたの手から,

あなたの弟の血を受けた。

それで,あなたがその土地を耕しても,

土地はもはや,

あなたのためにその力を生じない。

あなたは地上をさまよい歩く

さすらい人となるのだ。」

カインは主に申し上げた。

「私の咎は,大きすぎて,

にないきれません。

ああ,あなたはきょう私を

この土地から追い出されたので,

私はあなたの御顔から隠れ,

地上をさまよい歩く

さすらい人とならなければなりません。

それで,私に出会う者はだれでも,

私を殺すでしょう。」

主は彼に仰せられた。

「それだから,

だれでもカインを殺す者は,

七倍の復讐を受ける。」

そこで主は,彼に出会う者が,

だれも彼を殺すことのないように,

カインに一つのしるしを下さった。

それで,カインは,主の前から去って,

エデンの東,ノデの地に住みついた。

 

 

 ○

 

 

 エノク

 

 (創世記5:24)

「エノクは神と共に歩み,

神が取られたのでいなくなった。」

 

 

アダムとイブの罪によって,

死が入りました。

 

エノクに罪がなかったので,

死の罰はなく,召天されたのです。

 

 

 ♪ 「主と共に歩む」 

(新聖歌355)

 

 1.

主と共に歩む 

その楽しさよ

主の踏(ふ)み絵いし 

御跡(みあと)をたどる

 

(折り返し)

ひと足ひと足 主にすがりて

絶えず絶えず われは進まん

      

2.

赤子(あかご)に等(ひと)しき 

か弱(よわ)きわれは

ただ主にすがりて いのちに歩まん

 

3.

花咲く野原も 

血に染(そ)む谷も

導(みちび)かるるまま 

主と共に行かん

      

4.

エノクの如(ごと)くに 

われをも上に

移させ給(たも)うまで 

日々主と歩まん

 

 

  ○

 

  

神と共に歩むノア

 

(創世記6:5-9)

「主は,地上に人の悪が増し,

常に悪いことばかりを

心に思い計っているのを御覧になって,

地上に人を造ったことを後悔し,

心を痛められた。

主は言われた。

『わたしは人を創造したが,

これを地上からぬぐい去ろう。

人だけでなく,

家畜も這うものも空の鳥も。

わたしはこれらを

造ったことを後悔する。』

しかし,ノアは主の好意を得た。

これはノアの物語である。

その世代の中で,

ノアは神に従う無垢な人であった。

ノアは神と共に歩んだ。」

 

 

 「ノアは神に従う無垢な人であった」

とあります。

 

ノアは正しい人でした。

 

神はノアを助け,

悪を計っていた人々を

滅ぼそうとします。

 

ノアは信仰により,

船を造り,乗り込みました。

 

船はイエスの型でした。

 

 悪の中から,

御心にかなうものを選び,

救い出すことは神の方法です。

 

ノアを選び出し,

信仰のない者から救い出しました。

 

神の救いは,

神の歴史の中に繰り返されます。

 

 

 ○

 

 

 

 

ノアの方舟・神の契約

 

(創世記9:11)

「わたしはあなたがたと契約を立てる。

すべて肉なるものは,

もはや大洪水の水では断ち切られない。

もはや大洪水が

地を滅ぼすようなことはない。」

 

 

洪水が終わり,

ノアとノアの息子の三人が助かります。

 

そして,神はノアと三人の息子たちに

次のような契約を結びます。 

 

 

(創世記9:9-14)

「さあ,

わたしはわたしの契約を立てよう。

あなたがたと,

そしてあなたがたの後の子孫と。

また,

あなたがたといっしょにいる

すべての生き物と。

鳥,家畜,

それにあなたがたといっしょにいる

すべての野の獣,

箱舟から出て来たすべてのもの,

地のすべての生き物と。

わたしはあなたがたと契約を立てる。

すべて肉なるものは,

もはや大洪水の水では断ち切られない。

もはや大洪水が

地を滅ぼすようなことはない。」

さらに神は仰せられた。

「わたしとあなたがた,

およびあなたがたといっしょにいる

すべての生き物との間に,

わたしが代々永遠にわたって

結ぶ契約のしるしは,これである。

わたしは雲の中に,

わたしの虹を立てる。

それはわたしと地との間の

契約のしるしとなる。

わたしが地の上に雲を起こすとき,

虹が雲の中に現われる。」

 

 

(ヘブル11:7)

「信仰によって,ノアは,

まだ見ていない事がらについて

神から警告を受けたとき,

恐れかしこんで,

その家族の救いのために箱舟を造り,

その箱舟によって,

世の罪を定め,

信仰による義を

相続する者となりました。」

 

 ○

  •  

 

 

(創世記9:13-15)口語訳

「すなわち、わたしは雲の中に、にじを置く。

これがわたしと地との間の契約のしるしとなる。

わたしが雲を地の上に起すとき、にじは雲の中に現れる。

こうして、わたしは、わたしとあなたがた、

及びすべて肉なるあらゆる生き物との間に立てた契約を

思いおこすゆえ、

水はふたたび、すべて肉なる者を滅ぼす洪水とはならない。」

 

 

 

 

 

バベルの塔

 

(創世記11:4)

「そのうちに彼らは言うようになった。

『さあ,われわれは町を建て,

頂が天に届く塔を建て,名をあげよう。

われわれが全地に

散らされるといけないから。』」

 

 

人類最初の罪は,

「神のように善悪を知る者」

(創世記3:5)

になろうとしたことにありました。

 

人間が神に

取って代わろうとするところに,

人間の根源的な罪があります。

 

神は創造者であり,人は被造物です。

 

 

 

 

バベルの塔は,

五旬節の日(使徒2章)と比べられます。

 

(使徒2:1-4)

「五旬節の日がきて,

みんなの者が一緒に集まっていると,

突然,激しい風が吹いてきたような音が

天から起ってきて,

一同がすわっていた家いっぱいに

響きわたった。

また,舌のようなものが,

炎のように分れて現れ,

ひとりびとりの上にとどまった。

すると,一同は聖霊に満たされ,

御霊が語らせるままに,

いろいろの他国の言葉で語り出した。」

 

 

 

 2018-02-24

 

 

 

 

 

 

 


 創世記12-22章 アブラハム 解説

 

 

「信仰の父」と言われる

 

アブラハムについての記述です。

 

 

  •  

 

 

アブラハムの旅立ち

 

(創世記12:1-3)

「 時に主はアブラムに言われた,

『あなたは国を出て,

親族に別れ,父の家を離れ,

わたしが示す地に行きなさい。

わたしはあなたを大いなる国民とし,

あなたを祝福し,

あなたの名を大きくしよう。

あなたは祝福の基となるであろう。

あなたを祝福する者をわたしは祝福し,

あなたをのろう者をわたしはのろう。

地のすべてのやからは,

あなたによって祝福される』」。

(口語訳)

 

 

アブラハムの召命の記事です。

 

 

創世記3:15の約束された

 

救い主(キリスト)は,

 

アブラハムの子孫から

 

出るというものです。

 

 

神はアブラハムを召し,

 

この地の祝福の基とされます。

 

 

アブラハムの生涯は,

 

救いは信仰によるという預言です。

 

 

 

 

主と契約

 

(創世記15:5)

「彼を外に連れ出して仰せられた。

『さあ,天を見上げなさい。

星を数えることができるなら,

それを数えなさい。』

さらに仰せられた。

『あなたの子孫はこのようになる。』」

 

 

神とアブラハムとの約束(契約)です。

 

 

新約聖書では次のように言っています。

 

 

(ローマ4:18 口語訳)

 「『わたしは,

あなたを立てて多くの国民の父とした』

と書いてあるとおりである。

彼はこの神,すなわち,

死人を生かし,

無から有を呼び出される神を

信じたのである。

彼は望み得ないのに,

なおも望みつつ信じた。

そのために,

『あなたの子孫はこうなるであろう』

と言われているとおり,

多くの国民の父となったのである。」

 

 

(ヘブル11:12 口語訳)

「このようにして,

ひとりの死んだと同様な人から,

天の星のように,

海べの数えがたい砂のように,

おびただしい人が

生れてきたのである。」

 

  •  

 

 

(創世記15:1)口語訳 

「これらの事の後、

主の言葉が幻のうちにアブラムに臨んだ、

『アブラムよ恐れてはならない、

わたしはあなたの盾である。

あなたの受ける報いは、はなはだ大きいであろう』」。

 

 

  •  

 

 

(創世記15:5,6)口語訳 

「そして主は彼を外に連れ出して言われた、

『天を仰いで、星を数えることができるなら、数えてみなさい』。また彼に言われた、

『あなたの子孫はあのようになるでしょう』。

アブラムは主を信じた。

主はこれを彼の義と認められた。」

 

 

 

 

アブラハムの信仰

 

(創世記15:6口語訳)

「アブラムは主を信じた。

主はこれを彼の義と認められた。」

 

 

アブラハムは,

 

神を信じることによって,

 

義とされました。

 

 

(創世記15:5-7口語訳)

「そして主は

彼を外に連れ出して言われた,

『天を仰いで,

星を数えることができるなら,

数えてみなさい。』

また彼に言われた,

『あなたの子孫は

あのようになるでしょう』。

アブラムは主を信じた。

主はこれを彼の義と認められた。

また主は彼に言われた,

『わたしはこの地を

あなたに与えて,

これを継がせようと,

あなたをカルデヤのウルから

導き出した主です』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アブラハムがイサクをささげる。

 

(創世記22:10-13)

「アブラハムは手を伸ばし,

刀を取って自分の子を

ほふろうとした。

そのとき,

主の使いが天から彼を呼び,

『アブラハム。アブラハム。』

と仰せられた。

彼は答えた。

『はい。ここにおります。』

御使いは仰せられた。

『あなたの手を,

その子に下してはならない。

その子に何もしてはならない。

今,わたしは,

あなたが神を

恐れることがよくわかった。

あなたは,自分の子,

自分のひとり子さえ惜しまないで

わたしにささげた。』

アブラハムが目を上げて見ると,

見よ,角をやぶに引っかけている

一頭の雄羊がいた。

アブラハムは行って,

その雄羊を取り,

それを自分の子の代わりに,

全焼のいけにえとしてささげた。」

 

 

この箇所は,

 

新約聖書では

 

次のように言っています。

 

 

 (ローマ9:7)

「アブラハムから出たからといって,

すべてが子どもなのではなく,

『イサクから出る者が

あなたの子孫と呼ばれる。』

のだからです。」

 

 

 (ローマ4:21)

「神には

約束されたことを成就する力が

あることを堅く信じました。」

 

 

アブラハムは,

 

神が代わりのいけにえを

 

備えてくださるか,

 

イサクを生き返らせてくださると

 

信じていました。

 

 

(ヘブル11:17-19)

「信仰によって,アブラハムは,

試みられたとき

イサクをささげました。

彼は約束を与えられていましたが,

自分のただひとりの子を

ささげたのです。

神はアブラハムに対して,

『イサクから出る者が

あなたの子孫と呼ばれる。』

と言われたのですが,

彼は,神には人を死者の中から

よみがえらせることもできる,

と考えました。

それで彼は,

死者の中から

イサクを取り戻したのです。

これは型です。」

 

 

 

 

 

この後,

 

イサク,ヤコブ,ヨセフの話が続き,

 

 

イスラエルの民は,

 

エジプトに行きます。

 

 

 

 

2018-10-03

 

 

創世記23-36章   (イサク,ヤコブ) 解説

 

 

 

イサクとリベカの結婚

 

(創世記24:19)

「彼に水を飲ませ終わると,

彼女は,

『あなたのらくだのためにも,

それが飲み終わるまで,

水を汲んで差し上げましょう』

と言った。

祈りは,すぐに答えられました。」

 

 

イサクの嫁取りの物語です。

 

リべカの信仰は,賞賛すべきものです。

 

 

(創世記24:58 口語訳)

「彼らはリベカを呼んで言った,

『あなたはこの人と一緒に行きますか』。

彼女は言った,『行きます』。」

 

 

☆彡

 

 

(創世記24:15-21 口語訳)

「彼がまだ言い終らないうちに,

アブラハムの兄弟ナホルの妻

ミルカの子ベトエルの娘リベカが,

水がめを肩に載せて出てきた。

その娘は非常に美しく,

男を知らぬ処女であった。

彼女が泉に降りて,

水がめを満たし,上がってきた時,

しもべは走り寄って,

彼女に会って言った,

「お願いです。

あなたの水がめの水を

少し飲ませてください」。

すると彼女は

「わが主よ,お飲みください」と言って,

急いで水がめを自分の手に取りおろして

彼に飲ませた。

飲ませ終って,彼女は言った,

「あなたのらくだもみな飲み終るまで,

わたしは水をくみましょう」。

彼女は急いでかめの水を水ぶねにあけ,

再び水をくみに井戸に走って行って,

すべてのらくだのために水をくんだ。

その間その人は

主が彼の旅の祝福されるか,

どうかを知ろうと,

黙って彼女を見つめていた。」

 

 

 

 

イサクは父に従い,

 

神を信じ,神に従順でした。

 

 

(へブル11:20)

「信仰によって,

イサクは未来のことについて,

ヤコブとエサウを祝福しました。」

 

 

 

 

ヤコブの選び

 

(創世記25:23)

「すると主は彼女に仰せられた。

『二つの国があなたの胎内にあり,

二つの国民があなたから分かれ出る。

一つの国民は他の国民より強く,

兄が弟に仕える。』」

 

 

イサクに双子が生まれました。

 

二人が生まれる前,

 

母のリべカに兄が弟に仕えるという預言が

 

与えられました。

 

 

(ローマ9:11,12)

「その子どもたちは,

まだ生まれてもおらず,

善も悪も行わないうちに,

神の選びの計画の確かさが,

行いにはよらず,

召してくださる方によるようにと,

『兄は弟に仕える』

と彼女に告げられたのです。」

 

 

(ローマ9:16)

「事は人間の願いや

努力によるのではなく,

あわれんでくださる神によるのです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤコブのはしご

 

 

(創世記28:12 口語訳)

「時に彼は夢をみた。

一つのはしごが地の上に立っていて,

その頂は天に達し,

神の使たちが

それを上り下りしているのを見た。」

 

 

バベルの塔の物語は,

 

人間の力で

 

天に届く塔を建てようとするものでした。

 

 

ヤコブは夢の中で,

 

神の使いが

 

地に向けて立てられているはしごを,

 

上り下りするのを見ました。

 

 

イサクはヤコブへの長子の権利を

 

認めていました。

 

 

このとき,

 

神がヤコブの長子の権利を

 

表明したのです。

 

 

ヤコブは,

 

この場所をベテル(神の家)と

 

名付けます。

 

 

 

 

イエスがこのはしごです。

 

 

すなわち

 

神からの恵みをうける通路であり,

 

神を知る通路です。

 

 

(ヨハネ1:51 口語訳)

「よくよくあなたがたに言っておく。

天が開けて,

神の御使たちが人の子の上に

上り下りするのを,

あなたがたは見るであろう。」

 

 

人から神に達しようとする努力は,

 

バベルの塔です。

 

 

神からわたしたちに

 

与えてくださるものが,

 

イエスのはしごです。

 

 

♪ 「主よ御許(みもと)に」

 (新聖歌510)  

 

1.

主よ 御許に近づかん

上(昇)る道は  十字架に

ありとも  など  悲しむべき

主よ 御許に近づかん

 

2.

さすらう間(ま)に  日は暮れ

石の上の  仮寝の

夢にもなお  天(あめ)を望み

主よ 御許に近づかん

 

3.

主の使いは  御空(みそら)に

かよう梯(はし)の上より

招きぬれば  いざ昇りて 

主よ 御許に近づかん

 

4.

目覚めて後  枕の 

石を立てて  恵みを

いよよ切に  称えつつぞ

主よ 御許に近づかん

 

5.

現世(うつしよ)をば  離れて

天がける日  来たらば

いよよ近く  御許に行き 

主の御顔を  仰ぎみん

 

 

 

 

 

 

 

ヤボクの渡し

 

(創世記32:24)

「ヤコブはひとりだけ,あとに残った。

すると,

ある人が夜明けまで彼と格闘した。」

 

 

ヤコブはラバンの元を離れて,

 

故郷に帰ることを決めます。

 

 

ヤボク川は,

 

ガリラヤ湖と死海の中間で東北から

 

ヨルダン川に注ぐ支流です。

 

 

家族たちを先に渡した後,

 

ひとり残り,ある人と格闘します。

 

 

この人から,ヤコブは祝福を受け,

 

イスラエルと名をつけてもらいます。

 

 

そして,そこの土地を

 

ペヌエル(神の顔)と名をつけます。

 

 

 

 

ヤコブは狡猾でした。

 

苦難を通して,

 

神の聖徒とされていきました。

 

 

ヤコブは主の導きと,

 

2度天使に会うことによって,

 

肉の性質は砕かれ,聖められました。

 

 

(ローマ9:11-13)

「その子どもたちは,

まだ生まれてもおらず,

善も悪も行わないうちに,

神の選びの計画の確かさが,

行いにはよらず,

召してくださる方によるようにと,

『兄は弟に仕える』

と彼女に告げられたのです。

『わたしはヤコブを愛し,

エサウを憎んだ』

と書いてあるとおりです。」

 

 

 

 

 

2018-08-17

 

 

 

 

創世記37-50章   (ヨセフ) 解説

 

 

 

 

ヨセフの若い時


(創世記37:2-4)

「ヨセフは十七歳のとき,
彼の兄たちと羊の群れを飼っていた。
彼はまだ手伝いで,
父の妻ビルハの子らや

ジルパの子らといっしょにいた。
ヨセフは彼らの悪いうわさを父に告げた。
イスラエルは,
彼の息子たちのだれよりも

ヨセフを愛していた。
それはヨセフが

彼の年寄り子であったからである。
それで彼はヨセフに,
そでつきの長服を作ってやっていた。
彼の兄たちは,
父が兄弟たちのだれよりも

彼を愛しているのを見て,
彼を憎み,
彼と穏やかに話すことができなかった。」

 

ヨセフは,

 

後にはヤコブの家を救う信仰上の

 

模範となります。

 

 

若いときから,神からの賜物がありました。

 

しかし,

 

若いときには問題があったようです。

 

 

後に,ヨセフは偉大な人物,

偉大な信仰の人になります。

 


ヨセフの人生は,

 

わたしたちの慰めでもあります。

 


ヨセフは旧約聖書の創世記の37章から

 

終わりにかけてあります。

 

 

 

 

夢見る者

 

(創世記37:5)
「あるとき,ヨセフは夢を見て,

それを兄たちに告げた。

すると彼らは,

ますます彼を憎むようになった。」

 

 

ヨセフは夢を見る者であり,

 

また他人の夢を解く

 

特別な賜物をもっていました。

 

 

☆彡

 

 

ヨセフの夢

 

(創世記37:1-11)

ヤコブは,父が一時滞在していた地,

カナンの地に住んでいた。

これはヤコブの歴史である。

ヨセフは十七歳のとき,

彼の兄たちと羊の群れを飼っていた。

彼はまだ手伝いで,

父の妻ビルハの子らや

ジルパの子らといっしょにいた。

ヨセフは彼らの悪いうわさを

父に告げた。

イスラエルは,

彼の息子たちのだれよりも

ヨセフを愛していた。

それはヨセフが

彼の年寄り子であったからである。

それで彼はヨセフに,

そでつきの長服を作ってやっていた。

彼 の兄たちは,

父が兄弟たちのだれよりも

彼を愛しているのを見て,

彼を憎み,

彼と穏やかに話すことができなかった。

あるとき,ヨセフは夢を見て,

それを兄たちに告げた。

すると彼らは,

ますます彼を憎むようになった。

ヨセフは彼らに言った。

「どうか私の見たこの夢を

聞いてください。

見ると,

私たちは畑で束をたばねていました。

すると突然,私の束が立ち上がり,

しかもまっすぐに立っているのです。

見ると,あなたがたの束が回りに来て,

私の束におじぎをしました。」

兄たちは彼に言った。

「おまえは

私たちを治める王になろうとするのか。

私たちを支配しようとでも言うのか。」

こうして彼らは,夢のことや,

ことばのことで,

彼をますます憎むようになった。

ヨセフはまた,ほかの夢を見て,

それを兄たちに話した。

彼は,「また,私は夢を見ましたよ。

見ると,太陽と月と十一の星が

私を伏し拝んでいるのです」と言った。

ヨセフが父や兄たちに話したとき,

父は彼をしかって言った。

「おまえの見た夢は,いったい何なのだ。

私や,おまえの母上,兄さんたちが,

おまえのところに進み出て,

地に伏して

おまえを拝むとでも言うのか。」

兄たちは彼をねたんだが,

父はこのことを心に留めていた。

 

 

 

 

ヨセフ,エジプトに売られる

 

(創世記37:18-20)

「彼らは,

ヨセフが彼らの近くに来ないうちに,

はるかかなたに,彼を見て,

彼を殺そうとたくらんだ。

彼らは互いに言った。

『見ろ。あの夢見る者がやって来る。

さあ,今こそ彼を殺し,

どこかの穴に投げ込んで,

悪い獣が食い殺したと言おう。

そして,あれの夢がどうなるかを

見ようではないか。』」

 

 

(創世記37:26,27)

「すると,ユダが兄弟たちに言った。

『弟を殺し,

その血を隠したとて,何の益になろう。

さあ,ヨセフをイシュマエル人に売ろう。

われわれが彼に手をかけてはならない。

彼はわれわれの肉親の弟だから。』

兄弟たちは彼の言うことを聞き入れた。」

 

 

ヨセフは,兄弟たちに,

 

エジプトに売られます。

 

 

ヨセフを買い取ったのは,

 

「イシュマエル人」(25,27,28)とも

 

「ミデヤン人」(28,36)とも

 

言われています。

 

 

「銀20枚」(28)は,

 

恐らく銀20シェケルであり,

 

レビ記27:5では,

 

5ー20歳の男子の

 

人身評価額とされています。

 

 

ヤコブは,かつて子山羊の肉と毛皮,

 

それに兄の晴れ着を用いて父をだました。

 

(創世記27:9,15‐16)

 

 

この度は,自分が息子たちにより

 

雄山羊の血とヨセフの長服を

 

用いてだまされました。

 

 

皮肉な報いでした。

 

 

 

☆彡

 

 

ヨセフ,エジプトに売られる

 

(創世記37:12-36)

その後,兄たちはシェケムで

父の羊の群れを飼うために

出かけて行った。

それで,イスラエルはヨセフに言った。

「おまえの兄さんたちは

シェケムで群れを飼っている。

さあ,あの人たちのところに

使いに行ってもらいたい。」

すると答えた。

「はい。まいります。」

また言った。

「さあ,行って兄さんたちや,

羊の群れが無事であるかを見て,

そのことを私に知らせに

帰って来ておくれ。」

こうして彼を

ヘブロンの谷から使いにやった。

それで彼はシェケムに行った。

彼が野をさまよっていると,

ひとりの人が彼に出会った。

その人は尋ねて言った。

「何を捜しているのですか。」

ヨセフは言った。

「私は兄たちを捜しているところです。

どこで群れを飼っているか

教えてください。」

するとその人は言った。

「ここから,もう立って行ったはずです。

あの人たちが,

『ドタンのほうに行こうではないか』

と言っているのを私が聞いたからです。」

そこでヨセフは

兄たちのあとを追って行き,

ドタンで彼らを見つけた。

彼らは,

ヨセフが彼らの近くに来ないうちに,

はるかかなたに,彼を見て,

彼を殺そうとたくらんだ。

彼らは互いに言った。

「見ろ。あの夢見る者がやって来る。

さあ,今こそ彼を殺し,

どこかの穴に投げ込んで,

悪い獣が食い殺したと言おう。

そして,

あれの夢がどうなるかを

見ようではないか。」

しかし,ルベンはこれを聞き,

彼らの手から彼を救い出そうとして,

「あの子のいのちを打ってはならない」

と言った。

ルベンはさらに言った。

「血を流してはならない。

彼を荒野のこの穴に投げ込みなさい。

彼に手を下してはならない。」

ヨセフを彼らの手から救い出し,

父のところに返すためであった。

ヨセフが兄たちのところに来たとき,

彼らはヨセフの長服,

彼が着ていたそでつきの長服をはぎ取り,

彼を捕らえて,穴の中に投げ込んだ。

その穴はからで,

その中には水がなかった。

それから彼らはすわって食事をした。

彼らが目を上げて見ると,

そこに,イシュマエル人の隊商が

ギルアデから来ていた。

らくだには樹膠と乳香と没薬を背負わせ,

彼らはエジプトへ下って

行くところであった。

すると,ユダが兄弟たちに言った。

「弟を殺し,その血を隠したとて,

何の益になろう。

さあ,ヨセフをイシュマエル人に売ろう。

われわれが彼に手をかけてはならない。

彼はわれわれの肉親の弟だから。」

兄弟たちは彼の言うことを聞き入れた。

そのとき,

ミデヤン人の商人が通りかかった。

それで彼らはヨセフを穴から引き上げ,

ヨセフを銀二十枚で

イシュマエル人に売った。

イシュマエル人は

ヨセフをエジプトへ連れて行った。

さて,

ルベンが穴のところに帰って来ると,

なんと,ヨセフは穴の中にいなかった。

彼は自分の着物を引き裂き,

兄弟たちのところに戻って,言った。

「あの子がいない。

ああ,私はどこへ行ったらよいのか。」

彼らはヨセフの長服を取り,

雄やぎをほふって,

その血に,その長服を浸した。

そして,そのそでつきの長服を

父のところに持って行き,

彼らは,

「これを私たちが見つけました。

どうか,

あなたの子の長服であるかどうか,

お調べになってください」と言った。

父は,それを調べて,言った。

「これはわが子の長服だ。

悪い獣にやられたのだ。

ヨセフはかみ裂かれたのだ。」

ヤコブは自分の着物を引き裂き,

荒布を腰にまとい,幾日もの間,

その子のために泣き悲しんだ。

彼の息子,娘たちがみな,来て,

父を慰めたが,

彼は慰められることを拒み,

「私は,泣き悲しみながら,

よみにいるわが子のところに

下って行きたい」

と言った。

こうして父は,その子のために泣いた。

あのミデヤン人はエジプトで,

パロの廷臣,

その侍従長ポティファルに

ヨセフを売った。

 

 

 

 

夢を解く者

 

(創世記41:25)

「ヨセフはパロに言った。

『パロの夢は一つです。

神がなさろうとすることを

パロに示されたのです。』」

 

 

歴史の中に働く神の御手は,

 

信仰をもつものにあらわされます。

 

すべての中に神の御手があるのです。

 

 

 

 

 

 

ヨセフ,パロの夢を解く

 

(創世記41:25-37 口語訳)

「ヨセフはパロに言った,

『パロの夢は一つです。

神がこれからしようとすることを

パロに示されたのです。 

七頭の良い雌牛は七年です。

七つの良い穂も七年で,夢は一つです。 

あとに続いて,

上がってきた

七頭のやせた醜い雌牛は七年で,

東風に焼けた実の入らない七つの穂は

七年のききんです。 

わたしがパロに申し上げたように,

神がこれからしようとすることを

パロに示されたのです。 

エジプト全国に七年の大豊作があり, 

その後七年のききんが起り,

その豊作はみなエジプトの国で忘れられて,

そのききんは国を滅ぼすでしょう。 

後に来るそのききんが,

非常に激しいから,

その豊作は

国のうちで記憶されなくなるでしょう。 

パロが二度重ねて夢を見られたのは,

この事が神によって定められ,

神がすみやかにこれをされるからです。 

それゆえパロは今,さとく,

かつ賢い人を尋ね出して

エジプトの国を治めさせなさい。 

パロはこうして国中に監督を置き,

その七年の豊作のうちに,

エジプトの国の産物の五分の一を取り, 

続いて来る良い年々のすべての食糧を

彼らに集めさせ,

穀物を食糧として,

パロの手で町々にたくわえ

守らせなさい。 

こうすれば食糧は,

エジプトの国に臨む七年のききんに備えて,

この国のためにたくわえとなり,

この国はききんによって

滅びることがないでしょう』。 

この事はパロとそのすべての家来たちの

目にかなった。」 

 

 

 

 

 

 

ヨセフは,聖霊に満たされていた。

 

(創世記41:38 口語訳)

「そこでパロは家臣たちに言った。

『神の霊の宿っているこのような人を,

ほかに見つけることができようか。』」

 

 

ヨセフには,「神の霊」(41:38)

 

が宿っていました。

 

 

そのため,

 

パロ(エジプトの王)の夢を

 

解くことができました。

 

 

そして,エジプトで,

 

パロに次ぐ者となりました。

 

 

「指輪」(41:42)は,

 

古代エジプトの官僚界では,

 

「王の印章の保持者」

 

という称号がありました。

 

 

その官職に関して王から権威を

 

ゆだねられていることを表しました。

 

 

「亜麻布の衣服」,「金の首飾り」は,

 

パロが名誉のしるしとして与えました。

 

 

 

 

☆彡

 

 

 

ヨセフの支配

 

(創世記41:38-44 口語訳)

 

「そこでパロは家臣たちに言った。

『神の霊の宿っているこのような人を,

ほかに見つけることができようか。』

パロはヨセフに言った。

『神がこれらすべてのことを

あなたに知らされたのであれば,

あなたのように,

さとくて知恵のある者はほかにいない。

あなたは私の家を治めてくれ。

私の民はみな,あなたの命令に従おう。

私があなたにまさっているのは

王位だけだ。』

パロは更にヨセフに言った,

『わたしはあなたを

エジプト全国のつかさとする』。 

そしてパロは指輪を手からはずして,

ヨセフの手にはめ,

亜麻布の衣服を着せ,

金の鎖をくびにかけ, 

自分の第二の車に彼を乗せ,

『ひざまずけ』とその前に呼ばわらせ,

こうして彼を

エジプト全国のつかさとした。 

ついでパロはヨセフに言った,

『わたしはパロである。

あなたの許しがなければエジプト全国で,

だれも手足を上げることはできない』」。

 

 

 

 

 

旧約聖書を読むのは,ひとつは

 

神の創造と摂理(導き)を

 

知ることです。

 

その旧約聖書の意味は,

 

新約聖書に詳しくのベてあります。

 

解釈は楽しいですが,

 

聖書自身の啓示,

 

メッセージが大切です。

 

 

 

 

ヨセフ,身を明かす

 

(創世記45:5)

「今,私をここに売ったことで

心を痛めたり,

怒ったりしてはなりません。

神はいのちを救うために,

あなたがたより先に,

私を遣わしてくださったのです。」

 

 

 

(ロマ8:28)

「神を愛する人々,

すなわち,

神のご計画に従って

召された人々のためには,

神がすべてのことを

働かせて益としてくださることを,

私たちは知っています。」

 

 

☆彡

 

 

ヨセフ,身を明かす

 

(創世記45:1-5)

ヨセフは,

そばに立っているすべての人の前で,

自分を制することができなくなって,

「みなを,私のところから出しなさい」

と叫んだ。

ヨセフが兄弟たちに

自分のことを明かしたとき,

彼のそばに立っている者は

だれもいなかった。

しかし,ヨセフが声をあげて泣いたので,

エジプト人はそれを聞き,

パロの家の者もそれを聞いた。

ヨセフは兄弟たちに言った。

「私はヨセフです。

父上はお元気ですか。」

兄弟たちは

ヨセフを前にして驚きのあまり,

答えることができなかった。

ヨセフは兄弟たちに言った。

「どうか私に近寄ってください。」

彼らが近寄ると,ヨセフは言った。

「私はあなたがたが

エジプトに売った弟のヨセフです。

今,私をここに売ったことで

心を痛めたり,

怒ったりしてはなりません。

神はいのちを救うために,

あなたがたより先に,

私を遣わしてくださったのです。

 

 

 

使徒7:13

 

 

 

 

 

大いなる救い

 

 

(創世記45:5-8)

「今,

私をここに売ったことで心を痛めたり,

怒ったりしてはなりません。

神はいのちを救うために,

あなたがたより先に,

私を遣わしてくださったのです。

この二年の間,国中にききんがあったが,

まだあと五年は

耕すことも刈り入れることも

ないでしょう。

それで神は私をあなたがたより

先にお遣わしになりました。

それは,あなたがたのために

残りの者をこの地に残し,

また,大いなる救いによって

あなたがたを

生きながらえさせるためだったのです。

だから,今,私をここに遣わしたのは,

あなたがたではなく,実に,神なのです。

神は私をパロには父とし,

その全家の主とし,

またエジプト全土の統治者と

されたのです。」

 

 

 

ヨセフが兄弟に言った言葉です。

 

 

若い時,ヨセフを,

 

兄弟たちは奴隷商人に売りました。

 

 

ヨセフが,

 

兄弟と再会した後に語った言葉です。

 

 

ヨセフの苦しみは,

 

すっかり癒されていました。

 

 

このヨセフの艱難を神は守りました。

 

 

また,ヨセフは神の摂理を信じました。

 

 

パウロも,次のように言います。

 

 

(ローマ8:28)

「神を愛する人々,すなわち,

神のご計画に従って

召された人々のためには,

神がすべてのことを働かせて

益としてくださることを,

私たちは知っています。」

 

 

困難の中にあるとき,

 

この聖書の句を,

 

神様が与えてくださるなら,

 

困難が解決し,すべてのことが益となります。

 

 

「すべてのこと」とは,

 

過去の事柄,今の状況,将来のこと,

 

よいと思われること,

 

失敗と思われることのすべてです。

 

 

わたしたちが神を愛したとき,

 

神はこれらを,

 

すべて良いことにしてくださいます。

 

 

悪いことを,益に変えてくださいます。

 

これは,全知全能の神,

 

愛なる神だけができることです。

 

大逆転の人生です。

 

 

この言葉は,慰めの言葉でもあります。

 

 

わたしたちの大きな問題,過去の失敗も,

 

神がそこに働かれ,

 

直(なお)し,いやし,

 

それを益にしてくださいます。

 

 

 

 

ヨセフ,赦しの確認

 

(創世記50:20)

「あなたがたは,

私に悪を計りましたが,

神はそれを,

良いことのための計らいとなさいました。

それはきょうのようにして,

多くの人々を生かしておくためでした。」

 

 

ヨセフは悪に対しては,

 

神にゆだねました。

 

 

ヨセフは,

 

人の悪い働きにたいしても

 

神の計画を見ました。

 

 

そして,悪に対して愛で答えました。

 

 

ヨセフは,救い主の型でした。

 

 

兄弟はエジプトの地で,神の家族として,

 

真の和解の恵みにあずかり,

 

飢饉の難から逃れなした。

 

 

 

 

私たちをつらくあたった人をも,

 

赦すことをパウロは次のように言います。

 

 

(2コリント2:7)

「あなたがたは,

むしろ,その人を赦し,

慰めてあげなさい。

そうしないと,

その人はあまりにも深い悲しみに

押しつぶされてしまうかもしれません。」

 

 

ヨセフについては,

 

新約聖書では次のように記します。

 

 

(ヘブル11:22)

「信仰によって,ヨセフは臨終のとき,

イスラエルの子孫の脱出を語り,

自分の骨について指図しました。」

 

 

☆彡

 

 

アブラハムから始まった

 

イスラエルの民は,

 

ヨセフによって助けられましたが,

 

カナンの土地には

 

住むことが出来なくなりました。

 

 

 

 

 

ヨセフは,

 

神から夢を与えられ解くという

 

賜物を与えられていました。

 

 

若いときは軽率な面もありました。

 

 

兄弟によって,穴に投げ入れられ,

 

殺されようとします。

 

 

しかし兄弟を赦します。

 

 

ヨセフは,

 

イスラエルの民に殺されたのち,

 

復活したイエスの型となっています。

 

 

 

 

アブラハムは信仰による義認を示し,

 

イサクは従順によって,子とされること,

 

ヤコブは神と交わり,聖化を教えます。

 

 

ヨセフは,苦悩を乗り越え,

 

神の赦しを教えます。

 

 

ヨセフは,

 

自分を殺そうとした兄弟を

 

赦すことによって,

 

イエス・キリストの型となりました。

 

 

  •  

 

赦しの確認

 

(創世記50:19-21)口語訳

「ヨセフは彼らに言った、

『恐れることはいりません。

わたしが神に代ることができましょうか。

あなたがたはわたしに対して悪をたくらんだが、

神はそれを良きに変らせて、

今日のように多くの民の命を救おうと計らわれました。

それゆえ恐れることはいりません。

わたしはあなたがたとあなたがたの子供たちを養いましょう』。

彼は彼らを慰めて、親切に語った。」

 

 

 

2020-05-15