朝の光,夕べの雲

キリスト教,聖書の記事

ナルドの香油   (マタイ26:7)

 

(マタイ26:7)

「ひとりの女が

たいへん高価な香油の入った

石膏のつぼを持ってみもとに来て,

食卓に着いておられた

イエスの頭に香油を注いだ。」

 

「ベタニヤでの油注ぎ」

とも呼ばれる出来事です。

 

イエスの受難の備えとして

記念すべき出来事です。

(マルコ14:3-9)

 

「らい病人シモンの家」(6)は

マルタ,マリヤ,ラザロの家です。

 

シモンは彼らの

父親だったかもしれませ。

 

香油を注ぐことは

客に対するもてなしでした。

 

大変高価な物を300gも注いだ

マリヤの行為は特別な献身の現われでした。

 

それが,

質素な生活をしてきた

弟子たちの目には

「むだ」(8)と映りました。

 

「貧乏な人たちに施しができたのに」

(9)と憤慨する弟子たちの中心に

ユダがいました。

(ヨハ12:4,5)

 

それを察知したイエスは

マリヤを擁護しました。

 

イエスは貧しい人々を

心にかけていなかったわけではないが,

地上を去る時が近い今は

別だと言います。

 

 

それはこの行為が

「埋葬の用意」(12)となるからです。

 

マリヤがどこまでイエスの死が

わかっていたか不明です。

 

イエスはこの行為の象徴的な意味を

知っていました。

 

 

☆彡

 

(マタイ26:6-13)

「さて,イエスがベタニヤで,

ツァラアトに冒された人

シモンの家におられると,

 ひとりの女がたいへん

高価な香油の入った石膏のつぼを

持ってみもとに来て,

食卓に着いておられた

イエスの頭に香油を注いだ。

弟子たちはこれを見て,

憤慨して言った。

『何のために,

こんなむだなことをするのか。

この香油なら,高く売れて,

貧しい人たちに施しができたのに。』

するとイエスはこれを知って,

彼らに言われた。

「なぜ,この女を困らせるのです。

わたしに対して

りっぱなことをしてくれたのです。

貧しい人たちは,

いつもあなたがたといっしょにいます。

しかし,わたしは,

いつもあなたがたと

いっしょにいるわけではありません。

この女が,

この香油をわたしのからだに

注いだのは,

わたしの埋葬の用意を

してくれたのです。

まことに,

あなたがたに告げます。

世界中のどこででも,

この福音が宣べ伝えられる所なら,

この人のした事も語られて,

この人の記念となるでしょう。」