朝の光,夕べの雲

キリスト教,聖書の記事

マラキ書  解説

 

マラキ書は神がマラキを通して

イスラエルに語ったことばです。

(1:1)。

 

神はマラキを通して,

神に立ち返るようにと

民に警告を送りました。

 

旧約聖書最後の書物の最後です。

 

神の裁きと,

来るべきメシヤによる救いのメッセージが

イスラエルの民に向けられています。

 

「マラキ」という名前は,

「わたしの使者」,「ヤーウェーの使者」

を意味します。

 

マラキはエリヤを遣わすと預言します。

 

マラキの預言するエリヤとは,

バプテスマのヨハネのことです。

 

マラキは,旧約聖書の最後の預言者です。

 

マラキの預言したのは,

第2神殿の建設後,民の信仰の衰えた時,

エズラとネヘミヤの改革の前,

前460-450年頃だとされています。

 

神殿は再建されたが,
 
待望の救い主は現れていません。
 
そこで,この預言がされています。

 

 

選びの愛 

 

(マラキ1:2)

 

「『わたしはあなたがたを愛している。』

と主は仰せられる。

あなたがたは言う。

『どのように,

あなたが私たちを

愛されたのですか。』と。

『エサウはヤコブの兄ではなかったか。

・・主の御告げ。・・

わたしはヤコブを愛した。』」

 

神の愛は契約の愛,また選びの愛です。

 

この「愛する(アーハブ)」は,

契約の愛です。

 

神のその民に対する愛は主権的であり,

決して計画変更のない愛です。
 
 

「わたしはヤコブを愛し,

エサウを憎んだ。」

と書いてあるとおりです。

(ローマ9:13)

 
 

 ○

 
 
 
祭司との契約
 
 
(マラキ2:5-7)
 
 
「彼と結んだわが契約は,
 
生命と平安との契約であって,
 
わたしがこれを彼に与えたのは,
 
彼にわたしを恐れさせるためである。
 
彼はすでにわたしを恐れ,
 
わが名の前におののいた。 
 
彼の口には,まことの律法があり,
 
そのくちびるには,
 
不義が見られなかった。
 
彼は平安と公義とをもって,
 
わたしと共に歩み,
 
また多くの人を不義から立ち返らせた。 
 
祭司のくちびるは知識を保ち,
 
人々が彼の口から律法を
 
尋ねるのが当然である。
 
彼は万軍の主の使者だからだ。 」
 
 
 
神と祭司との契約についての
 
預言です。

 

ここでの「祭司」は,イエス・キリストを

指し示しています。

 

 

○ 

 

 

主の道を備える

 

(マラキ3:1,2)

 

「『見よ。わたしは,

わたしの使者を遣わす。

彼はわたしの前に道を整える。

あなたがたが尋ね求めている主が,

突然,その神殿に来る。

あなたがたが望んでいる契約の使者が,

見よ,来ている。』

と万軍の主は仰せられる。

だれが,

この方の来られる日に耐えられよう。

だれが,

この方の現われるとき立っていられよう。

まことに,この方は,

精練する者の火,

布をさらす者の灰汁のようだ。」

 

 

主は裁くために来られます。

 

誰がその日に耐えられるでしょうか。

 

悔い改めて,

主の日に備えなさいと言います。

 

「わたしの使者」(3:1)は,

 通常,祭司,預言者を指しています。

(ハガイ1:13).

 

使者は地上の王の到来を告げる

先駆者であり,

道の障害を取り除くのが役目です。

 

そのように,

やがて来られる主を受け入れるよう

人々の心を準備するのがその任務です。

 

この預言は,

新約聖書のバプテスマのヨハネにおいて

成就します。

 

(マタ11:10,マコ1:2,

ルカ1:76).

 

 

 

 

主の日のさばきと救い

 

 

(マラキ4:2)

 

「しかし,

わたしの名を恐れるあなたがたには,

義の太陽が上り,

その翼には,癒しがある。

あなたがたは外に出て,

牛舎の子牛のようにはね回る。」

 

 

(マラキ4:2口語訳)

「わが名を恐れるあなたがたには,

義の太陽がのぼり,

その翼には,

いやす力を備えている。

あなたがたは

牛舎から出る子牛のように外に出て,

とびはねる。」

 

 

「永久の安き来たりて」(新聖歌151)

1.

永遠(とわ)の安き来(きた)りて  

ああその朝

悩み多き夜は去る  

ああその朝

(くり返し) 

ああその朝  ああその朝  

義の日は出でて輝かん

ああその朝  ああその朝  

救い主に我ら会わん


2.

降ろせ汝(なれ)が十字架  

ああその朝

負い来(きた)りし荷も解け  

ああその朝

(くり返し)


3.

救い受けし人々  ああその朝

四方(よも)の地より集まる  

ああその朝

(くり返し)

4.

歌え琴を奏(かな)でて  

ああその朝 

「永遠(とわ)にイェスは君ぞ」と 

ああその朝

(くり返し)

 

 

☆彡
 
 

 (マラキ4:1-3) 口語訳

 

 「万軍の主は言われる、

見よ、炉のように燃える日が来る。

その時すべて高ぶる者と、

悪を行う者とは、わらのようになる。

その来る日は、彼らを焼き尽して、

根も枝も残さない。

しかしわが名を恐れるあなたがたには、

義の太陽がのぼり、

その翼には、いやす力を備えている。

あなたがたは

牛舎から出る子牛のように外に出て、

とびはねる。

また、あなたがたは悪人を踏みつけ、

わたしが事を行う日に、

彼らはあなたがたの足の裏の下にあって、

灰のようになると、

万軍の主は言われる。」

 

 

 

預言者エリヤを遣わす

 

(マラキ4:5,6)

 

「見よ。

わたしは,

主の大いなる恐ろしい日が来る前に,

預言者エリヤをあなたがたに遣わす。

彼は,

父の心を子に向けさせ,

子の心をその父に向けさせる。

それは,わたしが来て,

のろいでこの地を

打ち滅ぼさないためだ。」

 

 

その後400年の沈黙の後,

神が次に送った預言者,

バプテスマのヨハネもマラキと同じ様に,

「悔い改めなさい。

天の御国が近づいたから。」

(マタイ3:2)と語りました。

 

 

 

 

主の日の告知

 

(マラキ4:2口語訳)

 

「わが名を恐れるあなたがたには,

義の太陽がのぼり,

その翼には,

いやす力を備えている。

あなたがたは

牛舎から出る子牛のように外に出て,

とびはねる。」

 

終わりの日にあらわされる裁きと
 
天国の姿です。
 

 

 
 

(マラキ4:1-6) 

 万軍の主は言われる,

見よ,炉のように燃える日が来る。

その時すべて高ぶる者と,

悪を行う者とは,わらのようになる。

その来る日は,彼らを焼き尽して,

根も枝も残さない。

しかしわが名を恐れるあなたがたには,

義の太陽がのぼり,

その翼には,いやす力を備えている。

あなたがたは

牛舎から出る子牛のように外に出て,

とびはねる。

また,あなたがたは悪人を踏みつけ,

わたしが事を行う日に,

彼らはあなたがたの足の裏の下にあって,

灰のようになると,万軍の主は言われる。

あなたがたは,わがしもべモーセの律法,

すなわちわたしがホレブで,

イスラエル全体のために,

彼に命じた定めとおきてとを覚えよ。

見よ,

主の大いなる恐るべき日が来る前に,

わたしは預言者エリヤを

あなたがたにつかわす。

彼は父の心をその子供たちに向けさせ,

子供たちの心をその父に向けさせる。

これはわたしが来て,

のろいをもってこの国を

撃つことのないようにするためである」。

 

ここでは,
 
主の日の祝福と裁きを預言します。
 
 
 

 

 

 
 
預言者エリヤをつかわす
 
 
(マラキ4:5,6)
 
「見よ,
 
主の大いなる恐るべき日が来る前に,
 
わたしは預言者エリヤを
 
あなたがたにつかわす。
 
彼は父の心をその子供たちに向けさせ,
 
子供たちの心をその父に向けさせる。
 
これはわたしが来て,
 
のろいをもって
 
この国を撃つことのないように
 
するためである」。
 
 
マラキは「主の大いなる恐ろしい日」
 
を見つめます。(参照ヨエ2:31)
 
 
イエス・キリストは,「エリヤ」を
 
バプテスマのヨハネだといいます。
 
(マタ11:14,17:12,13)
 
 
 
エリヤの働きは
 
「主の大いなる恐ろしい日」のために
 
備えをなすことでした。
 
 
 
 
主の日とは,
 
神の歴史への介入の日であります。
 
 
 
 
初臨(降誕)もこの意味では
 
主の日であり,
 
主が終末に王,審判者として来臨し,
 
歴史の幕が閉じられる日は
 
主の日の完成であります。
 

 

 

 2018-08-26